ワルファリンと併用時にPT-INR上昇リスクが最も高い抗菌薬について、薬物相互作用の機序と臨床的対応を学ぶ実践的な症例問題です。
薬剤:スルファメトキサゾール・トリメトプリム, ワルファリンカリウム
分類:ST合剤(サルファ剤・トリメトプリム配合剤), クマリン系抗凝固薬
学習ポイント:
- •ST合剤はCYP2C9阻害によりS-ワルファリンの代謝を強力に阻害し、数日以内にPT-INRを著明に上昇させる
- •ワルファリンとST合剤の併用は発生頻度が高く、脳出血・消化管出血リスクがあるため原則避けるべき
- ...他3項目
キノロン系抗菌薬と金属カチオンとの相互作用は処方監査の重要ポイント。高カリウム血症治療薬のビルタサから放出されるカルシウムイオンがキレート形成により抗菌薬の吸収を低下させる機序を理解しよう。
薬剤:レボフロキサシン, パチロマーソルビテクスカルシウム
分類:キノロン系抗菌薬, 高カリウム血症治療薬(陽イオン交換樹脂)
学習ポイント:
- •ビルタサから放出されるCa²⁺がキノロン系抗菌薬と難溶性キレートを形成し吸収を阻害
- •ビルタサとキノロン系抗菌薬は3時間以上の服用間隔が必要(添付文書記載)
- ...他3項目
イブシリーズの解熱鎮痛薬における鎮静成分(アリルイソプロピルアセチル尿素)の有無を見分け、安全な服薬指導を行うための重要な知識を問うクイズです。運転制限や依存性リスクについても学べます。
薬剤:イブプロフェン, アセトアミノフェン, アリルイソプロピルアセチル尿素
分類:解熱鎮痛薬(NSAIDs・アセトアミノフェン配合剤)
学習ポイント:
- •イブA錠とイブクイック頭痛薬DXには鎮静成分(アリルイソプロピルアセチル尿素)が含まれ、運転制限がある
- •イブスリーショットプレミアムは鎮静成分を含まず、運転業務に従事する方でも服用可能
- ...他3項目
てんかん患者に抗うつ薬を処方する際、添付文書で禁忌となっている薬剤を正確に把握することは薬剤師の重要な責務です。四環系・NaSSA・SNRI・SARI系抗うつ薬の禁忌区分の違いを理解し、適切な疑義照会ができるようになりましょう。
学習ポイント:
- •マプロチリンは唯一てんかん患者に「禁忌」と明記された抗うつ薬
- •他の抗うつ薬(ミルタザピン、デュロキセチン、トラゾドン等)は慎重投与で使用可能
- ...他3項目
認知症の行動・心理症状(BPSD)に対する向精神薬の適応外使用について、クエチアピンを中心に理解を深めるクイズです。高齢者への安全な薬物療法と服薬指導のポイントを学びましょう。
薬剤:クエチアピンフマル酸塩
分類:非定型抗精神病薬(セロトニン・ドパミン拮抗薬)
学習ポイント:
- •クエチアピンはBPSDに対して適応外使用される非定型抗精神病薬である
- •低用量(12.5-25mg)から開始し、慎重に増量する
- ...他3項目
クエチアピンを認知症の行動・心理症状(BPSD)に適応外使用する際の処方監査について、薬剤師として重要な確認事項を問う中級レベルのクイズです。用量、副作用、適正使用を理解しましょう。
薬剤:クエチアピンフマル酸塩
分類:非定型抗精神病薬(セロトニン・ドパミン拮抗薬:SDA)
学習ポイント:
- •クエチアピンのBPSD使用は適応外で、家族への十分な説明と同意が必須
- •高齢認知症患者では12.5-25mgの極低用量から開始する
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類天疱瘡に対するニコチン酸アミドの適応外使用について、通常用量を超える処方への対応を問う上級レベルのクイズです。疑義照会の必要性、相互作用、モニタリングポイントを理解しましょう。
薬剤:ニコチン酸アミド
分類:ビタミンB3(ナイアシンアミド)
学習ポイント:
- •類天疱瘡治療では、ニコチン酸アミド1,500-2,000mg/日の高用量が標準的
- •DPP-4阻害薬は類天疱瘡発症リスクを1.6-3.4倍増加させる
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レボドパ・カルビドパ配合剤ネオドパストンの長期使用に伴うウェアリングオフ現象の機序、対処法、服薬指導のポイントについて、実臨床で必要な中級レベルの知識を問うクイズです。
薬剤:レボドパ・カルビドパ水和物
分類:パーキンソン病治療薬(レボドパ・カルビドパ配合剤)
学習ポイント:
- •ウェアリングオフはレボドパの薬効持続時間短縮により次回服薬前に症状が悪化する現象
- •対処法として服薬回数増加、併用薬追加、デバイス補助療法などがある
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抗てんかん薬バルプロ酸ナトリウムの血中濃度モニタリング(TDM)の実践、カルニチン欠乏による高アンモニア血症の機序と対処法について、上級レベルの臨床知識を問うクイズです。
薬剤:バルプロ酸ナトリウム
分類:抗てんかん薬、気分安定薬
学習ポイント:
- •バルプロ酸による高アンモニア血症は、カルニチン欠乏が主要な原因である
- •バルプロ酸の有効血中濃度は50-100 μg/mLが基本だが、150 μg/mLまで許容される場合もある
- ...他3項目
ナジフロキサシン製剤のうち、ざ瘡に適応がない剤形を見極める問題です。軟膏・クリーム・ローションの適応症の違いを理解し、患者さんへの適切な服薬指導につなげましょう。
薬剤:ナジフロキサシン
分類:ニューキノロン系外用抗菌薬
学習ポイント:
- •アクアチム軟膏にはざ瘡適応がないが、クリームとローションにはある
- •ナジフロキサシンは1日2回塗布、オゼノキサシンは1日1回塗布
- ...他2項目
片頭痛予防薬として使用される医薬品の中で、適応外処方となるものを見極める上級問題です。保険適応の有無と臨床的有用性の違いを理解し、医師の処方意図を適切に把握できる薬剤師を目指しましょう。
学習ポイント:
- •アミトリプチリンは片頭痛予防に有効だが保険適応はない
- •頭痛診療ガイドライン2021でGroup 1(有効)に分類
- ...他3項目
イブシリーズの中で唯一鎮静成分を含まない製品を見極める問題です。アリルイソプロピルアセチル尿素の薬理作用と副作用を理解し、患者の生活スタイルに応じた適切な製品選択ができるようになりましょう。
薬剤:アリルイソプロピルアセチル尿素
分類:鎮静成分(ウレイド系催眠鎮静薬)
学習ポイント:
- •イブスリーショットプレミアムは2024年9月発売のイブシリーズ唯一の鎮静成分フリー製品
- •アリルイソプロピルアセチル尿素は日本以外のほとんどの国で禁止されている鎮静成分
- ...他2項目