マクロライド系抗菌薬クラリスロマイシンを用いたヘリコバクター・ピロリ除菌の一次治療について、新人薬剤師が必ず知っておくべき基本的な処方内容を問うクイズです。
クイズの内容に問題がある場合や、改善のご提案がございましたら、お気軽にお知らせください。
📧 内容についてお問い合わせ52歳男性が胃内視鏡検査でヘリコバクター・ピロリ陽性と診断され、除菌治療が開始されることになった。
一次除菌療法として処方される薬剤の正しい組み合わせはどれか。
適応菌種:本剤に感性のヘリコバクター・ピロリ
適応症(保険適用):
※ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎については、内視鏡検査において胃炎の確定診断がなされた患者が対象となります。
適応菌種:本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、レジオネラ属、カンピロバクター属、ペプトストレプトコッカス属、クラミジア属、マイコプラズマ属
適応症:咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、感染性腸炎、中耳炎、副鼻腔炎など
クラリスロマイシンは、細菌の70Sリボソームの50Sサブユニットに結合し、ペプチジルtRNAの転位反応を阻害することによりタンパク合成を阻止します。
3剤併用により:
成人:通常、成人にはクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びプロトンポンプインヒビターの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
成人:通常、成人にはクラリスロマイシンとして1日400mg(力価)を2回に分けて経口投与する。
小児:通常、小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり10〜15mg(力価)を2〜3回に分けて経口投与する。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(ヘリコバクター・ピロリ感染症に対しては禁忌)
副作用 | 頻度 | 対処法 |
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下痢・軟便 | 10-30% | 整腸剤併用、重症時は中止 |
味覚異常 | 5-15% | 一過性、治療終了後回復 |
舌炎・口内炎 | 1-5% | 口腔ケア指導 |
腹部膨満感 | 1-5% | 対症療法 |
3剤併用により副作用発現頻度が上昇する可能性があるため、患者への十分な説明と観察が必要です。特に下痢は高頻度で発現しますが、軽症であれば継続可能です。
薬剤名 | 理由 |
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ピモジド | QT延長、心室性不整脈のリスク |
エルゴタミン含有製剤 | 血管攣縮等の重篤な副作用 |
スボレキサント | 著しい血中濃度上昇 |
除菌療法中は多剤併用となるため、特に以下に注意:
※ 重要な注意事項
本クイズは教育目的で作成されています。実際の診療・調剤には必ず最新の添付文書をご確認ください。
最終確認日:2025/1/18